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秋山羊子論

秋山羊子論_e0027033_2356168.jpg出会ってから6,7年経っただろうか、今日久しぶりに羊子ちゃんのライブへ行ってきた。
場所は池袋の鈴ん小屋(りんごや)。僕はずっと(すずんこや)だと思ってました。
場所は6差路交差点にあり、僕が以前住んでいた新大塚からはスキップで行けるほど。
このハコはライブハウスでは珍しく、下駄箱があって靴を脱いで会場に入る。
大きさは客席が30人くらいでいっぱいになるくらいだろうか。ほどよい大きさである。
ピアノはKAWAIのアンティークアップライトで高さはなく、ピアノで演奏者の顔が見えなくなることはない。
ライブがはけた後ちょっと弾かせてもらったが、鍵盤はかなり軽め。ただ調律がちょっとくるっているがそんなに気になるほどではない。

さてライブはというと羊子ちゃんは3組中トリ。
久しぶりにライブで聴かせてもらったけど、本当に進化し続けている。
対バンになったアーティストを再度舞台に上げて、インタビューをやったりして、それこそ一緒になった縁を大切にできる姿は、ぶつ切りが当たり前だと勘違いしている若い連中に見習って欲しいと思った。
羊子ちゃんのステージングは女優で例えると菅野美穂級である。
完全に唄の世界の主役になりきってグイグイ客席をHITSUZI WORLDに引き込んでいくのだ。
唄は勿論のこと、ピアノが「正確に弾きましょう」だった昔とは違って、「感性の赴くままに」というプレイスタイルになっていて、聴いている方も構えることなく心が自由に解き放たれていくのだ。

これだけの空気作りができるならアンコールは当たり前。
アンコールでは羊子ちゃんが会場からリクエストを求めたので「指一本で倒されるだろう」のおまけCDに入っている「みなとまち」をリクエストした。
ちょっと意地悪だっただろうか。
この唄はかなり難しい唄で、本人も途中で歌詞が飛んでしまうほど。
でも歌詞を飛ばしながらも最後まで歌いきった。
これぞ本物のライブアーティストの真骨頂だと思う。

本番終了後、別の出演者目当てで来ていたお客さんが、かなり感動したらしく、2枚あるCDのどちらを買えばいいか迷っていた。
CDが飾られている横に座っていた僕は彼女に両方のCDの違いなど説明し、すっかりセールスマン状態だった。
結果的に彼女は2枚購入していった。
本人もライブ活動をしているらしく、彼女に言わせると「世の中にはいっぱい凄い人がいるんだな~。」とのこと。
ご尤もな感想だと思う。
僕ももしこれが初めて聴いた演奏なら同じ事を思ったはず。

鈴木君と齋藤さっこちゃんとライブハウス情報を交換しながら、羊子ちゃんの帰り支度が済むのを待っていた。
帰りは駅まで羊子ちゃんと鈴木君と3人で帰ったのだけど、先に書いたような感想を言うと
羊子ちゃん曰く「私はこれしかできないから」とのこと。
僕は「ひとつのことをこれだけできれば充分じゃないか」と言ったし、本当にそう思うのだ。

年内の最後のライブは12月25日金曜日の夜に今のところ羊子ちゃんのホームになっているサンジャック(西荻窪)で行われるバースデイ・ワンウーマン・ライブ。
僕はその頃スイスにいるので行けないが、お時間のある人は是非聴きに行ってもらいたい。
ただ、本当に小さな店なので、予約をして早めに行かれることをお勧めする。

それから、来年もまた僕のプロデュースイベントであるTokyo Acoustic VOL.4(5月15日土曜日夜)に出てもらうのだけど、こちらも必見で、本人のソロステージだけでなく、3人でやる相乗効果を堪能して頂きたい。勿論恒例になっているライブ鑑賞者のみにお配りするレアなプレゼントも用意する予定。
このイベントも進化し続けないといけないので、来年1月にでもキャスト&スタッフで集まって、具体的にアイデアを出しあって、聴きに来て下さった方にご満足して頂けるよう詰めていく。

とにもかくにも、このようなアーティストと縁続きになれたことを本当に幸せだと思った一夜だった。

今回の写真は銀座MIKIMOTOビル前のツリーです。
by jun_hara | 2009-12-11 23:56 | music | Comments(0)


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