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大変な時代



今回のタイトルは堺屋太一氏が出版した「大変」な時代―常識破壊と大競争 (講談社文庫)から拝借したもの。
ただ勿論3.11以前に書かれたものだから震災やビンラディン殺害のことは書かれていない。
それらを除外してもマネー資本主義の崩壊と、拍車がかからないグローバリズムの拡大、そして新興国の経済発展に伴う食糧危機や原油の高騰と温暖化など、具体的な問題を挙げればきりがない。

マスコミは大きく取り上げていないが、アメリカでは遺伝子組み換えをしたトウモロコシの生産は既に80%を超えている。
直接トウモロコシを摂取する量は少ないように思えるが、畜産業はコスト削減として家畜に餌として与えざるを得ない状態がどんどん加速している。
また、これらはハンバーガーのパティのような加工食品になってしまえば、例え無添加でも自然種かどうかの判定ができない。

震災に限って言えば水面下では今回の復興需要で100兆円という目算を予想し、
ゼネコンをはじめとする経済界でさまざまな活動がなされているらしい。
今のところの『菅おろし』はこれに対しての足かせを排除する動きであるプロパギャンダと解釈すれば腑に落ちるし、実際今朝のサンデーモーニングでも岸井氏が同様の危惧について解説していた。
※少なくとも今の内閣を支持しているわけではありません。
原発に関して言えば以前、アレバのロベルジョンCEO最高経営責任者が来日したことを書いたが、世界でも日本の復興需要に対し、手ぐすねを引いて準備しているのだ。

現在の円高はアメリカの雇用をはじめとする経済統計が予想より思わしくなかったからと報道されているが、それは表のことで背後にはこれらの理由があることを欠かせない。

ビンラディンの殺害報道と連動する映像でホワイトハウス前では、まるで戦勝したかのような民衆の映像と、それに対して断固闘うイスラム側(どの国かは表示されず)の映像が流れたが、
穿った見方をすれば、まるで既得権者やマスメディアが現状維持の立場を守れないのなら最終戦争をしてもかまわないかの如く、煽っているように見える。
未だ日本ではインターネットでの情報発信は非力で、マスコミの情報に洗脳されて世論が動いてしまう。
もし中東VS欧米の戦火が第3次世界大戦として拡大すれば日本はどういった立場に立つのか。

原発の縮小が始まったところで、それの代替えはどうしても原油に傾いてしまう。
※日本領海内で採掘調査されているメタンハイドレート(Methane hydrate)の説明は省略します。
そうすると90%以上の原油を中東に頼っている日本は、もろに打撃を受ける。
それでなくてもCO2削減を大義名分にして原発頼みで、オール電化を推奨してきた代替え案は自然エネルギーへのシフトでは間にあわない。
勿論、孫正義氏の自然エネルギー転換の活動は素晴らしいけれど。

これまでの歴史が繰り返してきたように、まるで普通の市民には関係ないかのような話でも、
一番最初に犠牲になるのは
本当のメディア・リテラシーを享受できていない普通の労働者階級である僕らなのだ。

別に原発や現政権や資本主義を保守すべきだとはまったく思っていないが、これからの1年以内にも、僕らでは見えざる力で、とてつもなく大きな犠牲をはらう変動があるようで不気味に思う。
むろん僕の素人考えなので杞憂になってくれればいいが。
by jun_hara | 2011-05-08 22:02 | 独り言 | Comments(0)


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