ノンバーバール

今日は宿題になっている5分間即興カウンセリングのロール・プレイ逐語録を文字起こししたのだけど、これがまた難しい。
遂語録とは、会話を録音し、録音内容の「再生」「停止」を繰り返しながら、一字一句、発言の内容を変えずに、文章に書き取ることなんだけど...国会などの議会や法廷での論述に限れば、この定義はまったく疑いの余地はないよなあ。要するにどの議事録も速記者が居て文字起こしをするのだけれど、実際にはテープ録音からオペレーターが文字起こしをしており、速記録はその保証のために保管されるわけで、明文化されるこれ以上の意義はないだろうし。
※最近の国会の議事録は疑わしいところがあるけどね。

でも、心理カウンセリングとなると話は違うよなあ。
録音した会話のニュアンスが、文字表現だけでは限界を感じてしまう。
※それとも欧米の文化圏ではこれだけで充分な説明率があるのだろうか。

少なくとも、文字起こしだけでは、言葉とメロディーにこだわって作編曲してきた立場からすると、リズムや抑揚、それにセッションする相手との波長の同期がまったく表現できない。専門用語にするとノンバーバール・コミュニケーションの要素を充分に盛り込むのが難しいのだ。こんなこと言ったら、医者から聴覚過敏の疑いがあるように診断されるかもしれないけど、もしそうなら、プロの音楽家なんて99%がそうなってしまうじゃん。

ある意味、作詞家など言葉だけを生業にしている人へ尊敬の念が増したのだけれど...
心理学が科学を標榜するのなら、その応用である臨床現場では、テキストマイニングによる音声データベース開発が急がれるようにも思ったのだ。

手作業による逐語録は臨床家の訓練として絶対必要に変わりはないはず。でも、今の時代、従来の厳格な質的研究として事例研究法をやる場合、このままでは一事例だけで一生ものではないかと痛感する。ナラティブなど質的ブームらしいけど、もっと現場の意見集約法として音声データ解析など量的研究の向上が急がれるんじゃあないかなあ。
そうじゃないと、いつまでたっても日本の臨床心理学は医学のおまけのままじゃないかと思われてしまうじゃん。
by jun_hara | 2016-05-11 22:41 | 独り言


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