良書との出会い


やっと永遠の0 (講談社文庫)を読み終えた。
570ページに及ぶ長編小説を読んだのは久しぶりだった。
著者からのコメントで
この小説のテーマは「約束」です。
言葉も愛も、現代(いま)よりずっと重たかった時代の物語です。

とある。

僕らのような戦前・戦中・戦後を経験していない世代は
憲法に定義されている言論の自由を謳歌し
やかましいほど簡単に愛を歌ったりするけど
今回の本を読み終えて
これらが決して当たり前ではなく
過去の深い歴史の上に立っていられることを痛感させられた。

9/8は父の1周忌である。
父の生まれたのは1934年(昭和9年)であり、終戦が1945年であるから
11歳で「これまで学校や国で教えられてきた歴史はうそでした。」と言われた世代になる。
父は自費出版を3冊も出しているほど文学好きであったにも関わらず
歴史についてはまったく関心を示さなかったのも
これらに起因するからではないだろうか。
父には訪ねていないから、もう知る由もない話だけれど。

僕は小学生の頃、日本の城に興味を持ち、歴史好きになった。
しかし若いころは戦前・戦中・戦後について断片的にしか勉強しなかったので
今につながる歴史を深く勉強しだしたのは30歳を超えてからである。

なのでなかなか固有名詞を記憶することが難しいのであるが
これらの時代から今に至るまでの真実については
勉強すればするほど如何に無知であるかに気づかされる。

僕らの世代は平和ボケまでとは言わないが
イディオロギー、社会不安、社会的差別とは無縁で若い時を過ごしたため
いや、それらはいつの時代にも存在していたのにも関わらず無関心であったため
明らかに命や人心の重み、それに国とは何かと言うことについて無頓着になりがちである。

そんな世代の僕にとって、今回の本との出会いは
どんな時代の経過を経て生まれ
これからどんな時代にあらがってでも生きていかなければならないか

を沈思黙考するため、謙虚な気持ちで多くを学び、
物事を複眼的に観ることができるよう努力していかなければと思った
良書との出会いだった。
by jun_hara | 2013-09-07 05:30 | 映画


<< 父の1周忌と日比谷野音90周年 タイムスクープハンター >>