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風土

facebookの僕の投稿より 2015.3.9 11:15

"東京であった3,11 
反原発デモに若い層がほとんど見当たらないとか
自分たちの未来の問題なのに、どうして声をあげないの?
日本は苛酷な「福島」を経験したのに何で安倍政権を選んだの?
ドイツの若者から指摘されて言葉がなかった
何とか、次の世代に繋いでいかねば・・"
という投稿があった。

しかし、若い人たちはデモへ行かないけど、原発を認めたわけではありません。
「デモをしなければならない。」という風土がこの国にないだけです。
デモに登場しないことや、マスコミに登場する若い人たちだけで、
今の若い人たちを判断すると誤解してしまいます。

僕は大学4回生の時に一時留学生の外国人を30分だけ梅田界隈の案内をしたことがあって
「日本人は何を神と信じているのか?」と聴かれた時
「それはこころ("soul" or "self")である。
意識(自我)が"ego"ならば自己は"self"であり、
これはユング心理学では"god"と解釈されているではないか。
西洋のように日本人は一元的に"god"を考えているのではなく、
無意識下でそれぞれが多次元的に感じているのだ。」
と答えました。
そしてデパートのショーウィンドウに飾られた祭りの衣装のマネキンを指さして
「これが日本のフェスティバルであり、神を祝う儀式だ。」
と答えました。

日本人は日本の風土から、基本的にこのような精神構造と文化を持っている。
勿論、これらの遺伝子は若い日本人にもあるわけです。
西欧の論理で説明するだけが日本人論ではないことに、
あちら側が気づくべきなのです。
これらを語れないのは、若い人たちではなく、
多くの日本史と日本文化を正しく学んでこなかった
大人の色眼鏡にすぎません。
「なんとかしなければ」と思う事自体が傲慢ではありませんか?
いまさらかもしれませんが、
私たちの世代が受験勉強で知った歴史は正しくないし、
特に西欧史に堪能な人に限って国史学をわかっていないことが多い。
ただ、東大や京大で頻出する現代国語では、
それらについて触れられている文章が出題されているのです。
代表的なものをあげれば
「風土」(和辻哲郎)、「人生論ノート」(三木清)などですが、
忘れていませんか?
これを思い出せずに日本人だからと言って、
外国人に日本人を説明できる訳がないのです。
要するに僕は、若い人たちも前意識では、感じていることだと信じています。
今はその過渡期にあるだけです。
実際、今年の1月に明石の喫茶店でライブをやった時、
「主権在民」の話を丁寧に説明したら理解してもらえました。
足りないのは何かおわかりなられたと信じます。

[PDF]和辻哲郎 : 風土(第一章)
http://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q&esrc=s&source=web&cd=2&sqi=2&ved=0CCQQFjAB&url=http%3A%2F%2Fwww.kufs.ac.jp%2FFrench%2Fi_miyaza%2Fpublique%2Flitterature02%2Fwatsuji_fudo1.pdf&ei=AXj8VO75McTAmwX8pIFA&usg=AFQjCNHIyfB2yAj5DXN1Y5daaLrgFt1S1Q&sig2=WNkNaF4NtaYRG9X01FwksA&bvm=bv.87611401%2Cd.dGY


by jun_hara | 2015-03-09 11:31 | 独り言 | Comments(0)


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