新しいプロジェクトの1週目が終わった。
勤務地は門前仲町から東へ二駅目の東陽町なので僕にとっては一番都合がいい。 僕の住処の管轄である深川郵便局も、区役所も、レンタルDVD屋も、クリニックも、それから東京では一番商品の安いOKスーパーも全てこの界隈にあるし、東京方面ではないため通勤ラッシュもない。 昼食も社員食堂を含めて選び放題だし。 仕事内容も今回は開発環境と設計がちゃんとしいるので無理なくプログラム作成ができるから勤務時間も調整がしやすい。 フォークライブも無事終了し、久しぶりに気持に余裕ができたので、DVDを二つ借りてきて観た。 どちらも終戦時と戦後を舞台にしたものだけど、まったく違う観点から描かれている。 一つ目は俺は、君のためにこそ死ににいくで、これは現都知事の石原慎太郎氏が脚本も含め総指揮をしたもの。 内容は実話をもとにして鹿児島の知覧飛行場を舞台に特攻へ出撃する若者と母代りに世話をした食堂の女将さんとの関わりを描いた作品。 事実ではあっても、この映画だけを観ると、あの戦争の美談だけしかわからないだろう。 確かに事実に忠実であると思うけど、あの戦争の全体像が見えない。 これだけを観ると史実を知らない者にはかなり危ない右寄り情報になってしまうと思う。 あの戦争の闇の部分を覆い隠すような石原さんらしい偏った愛国心の強い筋書きだと思った。 二つ目はパッチギLOVE&PEACE。 前作のパッチギに引き続きその後の主人公の話を題材にした井筒和幸監督の作品。 舞台は京都から東京に移り、戦中戦後の在日朝鮮人がどのような時代の中で生きてきたかをリアルに表現している。 井筒さんらしく娯楽の中にも、この時代に日本人が在日朝鮮人に何をしてきたかということと、そんな時代の中にもどれだけ命と家族愛を大切にして生きぬいてきた人達がいるのかを見事に映し出している。 この映画は戦争を知らない人、そして戦中戦後日本は在日朝鮮人の人達に何をしてきたかを知らない人に観てほしい秀逸作品だと思った。 井筒さんはこの時代関西文化圏で生まれ育っているので取り分け関西と関わりの深い在日の人達と遭遇してきている。 だから井筒さんが日頃からテレビなどで主張しているように、この時代を表現した本当に知らないといけない事の集大成ではないだろうか。 この2本は全く違う角度から同じ時代を表現したのであるけれど石原さんも井筒さんも共通しているのがアメリカに対する嫌悪感があることだろう。 ただ戦争史観に関しては全く違う主張を持っている両者だけれど。 これまでのアメリカは戦争をする事で食いつないできた。 今もその戦争による経済操作を続けようとしているけど、既にヨーロッパを含め多くの人達はこのやり方の行き詰まりに気づいている。 けれど殆どの日本人は正確な戦後史を隠ぺいした箇所しか知らされてこなかったので、その人達に含まれるのは悲しいかなごく少数だろう。 今は何が起こっても不思議ではない時代に入ってしまったけど、少なくとも多くの人が歪んだ史観だけを頼りにして行動をすることがないように願っている。 そんな気持ちをこめて明日のライブの唄を選んでみた。 そしてこれでいいと思った。 ライブの前日にこれらの映画を観れたことは唄に込める気持が強くなりそうで、久しぶりに弾き語リストとして唄えそうだ。 今回の写真は陸橋から観える月島の高層マンションと、その狭間に出た三日月です。
by jun_hara
| 2007-11-16 23:15
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