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今回の大河ドラマ平清盛と朝ドラのカーネーションは、これまでになく、むちゃくちゃ面白い。
でも多分、僕がこれほどそう思うのは、学校では教えない歴史の秘話を結びながら、人物像の浮き出しに驚嘆できるから。 今回の大河ドラマの脚本はちりとてちんの作者である藤本有紀さん。 藤本さんほど、畿内(※あえて近畿地方とは書きません)の歴史と地理を熟知して伏線を張るストーリーを描けるのは希有だと思う。 これはちりとてちんの時から思っていたのだけど... 小浜(鯖街道) - 京都 - 大阪 という距離関係を解っていなければあの愛宕山にまつわる話からのストーリーは誰にも書けない。 今回の大河ドラマでは勿論、京都が中心なのだけど その京都の細かい舞台の位置... 御所(清涼殿)、宇治(平等院鳳凰堂のある藤原摂関家)、北面の武士(御所の北側...現在の同志社大学あたり)などの距離感が解らないとイメージしにくいだろう。 平氏の史実文献は1192年以降、殆どが闇のまま。 要するに大枠の史実を外れない限り、脚本家にその醍醐味が託されることになる。 教科書の歴史では、まるで源氏の登場を武家社会の始まりと思うような錯覚を覚える教育が蔓延しているが 事実は平氏がそのはじまりの祖。 これだけは厳然たる事実で、余裕を持って考えてみれば、武家社会の台頭は伊勢平氏によるものに違いはない。 一般的には「祇園精舎...」で始まる文言で「奢れるのものは久しからず」の印象しか残らない平家物語の記憶しか無い人が殆どだろうけど、今回のドラマの展開については、それが払拭されることを望んでいる。 っが! これはあまりにも難しすぎる。 歴史の点と線について物語るには、その前後が重要な伏線になる。 特に今回の結末は第1回の平家滅亡という結果を念頭において始まるのだが だからこそ前の史実(武家社会の登場以前)の理解が重要になる。 しかし、この面白みと史実への忠実さとのバランスを饒舌に表現しょうとすればするほど、大衆には理解を超える次元になってくる。 正に今回では登場人物の固有名詞は殆どが高校の教科書にも出てこない人物ばかり。 そこでこれだけ知っていればいいことをあげるなら、少なくとも小学校で学んだ事の時系列の知識があればいいのかも。 まず平安時代とは 794年に現在の京都に遷都したのがはじまり。 1192年に鎌倉幕府が開かれる400間がどんな変遷だったのかを大枠でイメージでればおおよその展開を理解できる。 この400年に至る平安時代は桓武天皇から始まるのだが、平氏はその末裔である。 ※言うまでもないが源氏は清和天皇の末裔 最初は王家(天皇家)の実権を取り戻すためにはじまった平安京(現在の京都御所)遷都であったが、 間もなく摂関家である藤原氏にその実権は移る。 ただし事実上の殿上人は天皇であり朝廷が現在の政府に位置することには変わりない。 現在に例えれば官僚が藤原摂関家であり、王家が民主党にあたる。 しかし貴族社会において、群雄割拠を繰り返し、王家が実権を取り戻しつつある過程の中、 プレジデントを退いた後も、実権を握る存在として、それまでになかった上皇という地位が登場する。 要するに、隠居した天皇の政治である院政と言われるもので、社長を退いたけど会長として残るようなもの。 この時点で天皇がCEOではなく、現実の実権者の定義がナベツネみたいなものとして登場することになる。 話を元に戻して、今回の大河ドラマは武家社会の原点である源平の成り立ちについて1年で物語るものである。 今の時点で理解しておけばいいことは ・平安時代中期において、既に摂政関白太政大臣と言われた藤原頼道に繋がる実権が翳りを向かえていること。 ・武士という存在は防人(さきもり)と同じく、中央政権を守る警察だったこと。 ・平忠盛→平清盛 源為義→源義朝→源頼朝 といった時系列のライバル関係さえ解っていれば、なんとかついて行けるのではないだろうかと思う。 朝ドラについては時を改めて書いてみたい。 ただ、キャスティングにおいて尾野真千子(オノマチ)の起用なくして、ちりとてちんを超える醍醐味は無かったと思う。 そのオノマチが3月から夏木マリに交代するとは...。 大丈夫かな...。 ▲
by jun_hara
| 2012-01-30 00:46
| 独り言
今日は阪神大震災があった1.17の日。
被害の中心地は神戸を中心とした阪神地区。 地元の明石も被災した。 この時に僕にとって数少ない全ての友人と音信不通になった。 今は東京で被爆し続けているのかも知れない。 ▲
by jun_hara
| 2012-01-17 20:27
| 独り言
前回書いた年内の目標のうち2は早くも延期。 まー1年後、目標1だけでも実現できていればと思ってるけど。 それはともかく、今年は地震どころではないことが首都圏に起きるかもしれない。 かと言って地方に疎開したところで雇用がない以上、留まるしかないけど。 経済産業省の前身である通商産業省を作ったのは白洲次郎だった。 その後高度経済成長を迎える中で大阪万博などを立案した堺屋太一氏なども、かつては通産官僚だった。 これらの人たちは、こんな顛末を予想しただろうか。 この国の将来に明るい未来など全然見えない。 国どころか世界中かな。 もう誰もマリーアントワネットのような事は言えなくなるはずだが 相変わらず大手マスコミはこの本質を語ろうともしない。 今国会を解散しても投票できる政党などどこにもないではないか。 NHKは昨年の2011/12/08田中康夫氏の議運発言もプライムタイムでは放送しない。 野田は越年すればなんとかなるとでも思ったのだろうか。 今回の音声は毎日放送たね蒔きジャーナルの2012年1月9日の放送分です。 これまでの小出さんの発言について聴きたい方は小出裕章(京大助教)非公式まとめにて。 ▲
by jun_hara
| 2012-01-10 23:18
| 独り言
![]() 2011/12/30深夜のSABU SESSIONでは沢山の方にご覧頂きありがとうございました。 また感想メールもありがとうございます。 ひとかたひとかたに返信したいところですが、何分家事に追われて難しいです。 さて、不幸三昧の2011年に別れを告げた後には福来たる。 と言うことで 今年の目標 1.CDアルバム全国販売(2011の予定だったのにね) 2.2012/5/5(土)イベントライブの成功(日時、場所、出演者などは決まっています) 3.食い扶持切り替えへの挑戦(もうSE,PGなんか続けたくないもの) ▲
by jun_hara
| 2012-01-01 00:00
| 独り言
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